退職後も傷病手当金は受け取れる?|継続給付の条件と失業給付との関係

病気やケガで休職したまま退職することになっても、条件を満たせば、退職後も傷病手当金を受け取れます(資格喪失後の継続給付)。この記事では、協会けんぽに加入している方を例に、退職後も受け取るための条件と、退職日の出勤、失業給付との関係など、退職前に知っておきたい点を解説します。

退職後も受け取れる2つの条件

次の2つをどちらも満たすと、退職後も引き続き、残りの期間について傷病手当金を受け取れます。

  • 退職日(資格を失う日の前日)までに、継続して1年以上、健康保険の被保険者であったこと(任意継続被保険者の期間、共済組合の組合員である期間、国民健康保険の期間は含みません)
  • 退職日に、傷病手当金を受けている、または受ける条件(業務外の病気やケガの療養のための休業であること、仕事に就くことができないこと、連続する3日間を含み4日以上仕事に就けなかったこと)を満たしていること

支給期間は、支給を開始した日から通算して1年6か月です。退職後の分も、この期間の残りについて支給されます。

退職日に出勤すると受け取れない

退職日に出勤すると、退職日に「仕事に就くことができない」状態ではなくなるため、2つ目の条件を満たさなくなります。この場合、退職日の翌日以降の傷病手当金は支給されません。退職日の過ごし方は、事前に勤務先と相談しておきましょう。

退職後に注意したいこと

一度働ける状態になると、再び受け取ることはできない

退職後の継続給付は、仕事に就くことができない状態が続いている間に限られます。いったん仕事に就くことができる状態になった場合、その後にまた仕事に就くことができない状態になっても、傷病手当金は支給されません。

任意継続被保険者の期間中に発生した病気やケガは対象外

退職後に健康保険の任意継続被保険者になった場合、その期間中に発生した病気やケガについては、傷病手当金は支給されません。

老齢年金を受けるようになったとき

退職後の継続給付を受けている方が、老齢厚生年金などの老齢退職年金を受けるようになったときは、傷病手当金は支給されません。ただし、年金額の360分の1が傷病手当金の日額より低いときは、その差額が支給されます。

失業給付(雇用保険の基本手当)との関係

雇用保険の基本手当は、いつでも就職できる能力があるのに職業に就けない「失業の状態」にある方が対象です。ハローワークは、病気やけがのためすぐには就職できないときは、基本手当を受けることができないとしています。

療養のため、引き続き30日以上働くことができない場合は、基本手当の「受給期間の延長」を申請できます。

項目内容
受給期間(原則)離職した日の翌日から1年間(所定給付日数330日の方は1年と30日、360日の方は1年と60日)
延長できる場合病気、けが、妊娠、出産、育児などの理由で、引き続き30日以上働くことができなくなったとき
延長される期間働くことができなくなった日数分。延長できる期間は最長で3年間(所定給付日数330日の方は3年-30日、360日の方は3年-60日)
申請引き続き30日以上働けなくなった日の翌日以降、早期に申請するのが原則。延長後の受給期間の最後の日までは申請できる
申請先住所または居所を管轄するハローワーク(代理人による申請や郵送も可)

退職後の傷病手当金の申請は弊所へ

叶社会保険労務士事務所では、退職後の分も含め、傷病手当金の申請代行をお受けしています。全国からご依頼をお受けしており、書類のやり取りは郵送を中心に進めます。料金は、初回の申請が30,000円(税込33,000円)、2回目以降の申請が1回につき5,000円(税込5,500円)です。書類取得費・郵送費などの実費は別途ご負担いただきます。詳しくは料金のページをご覧ください。

出典

令和8年10月時点の全国健康保険協会(協会けんぽ)・厚生労働省(ハローワーク)の資料に基づく。健康保険組合に加入している方は、加入している組合の案内もご確認ください。制度は改正されることがあります。

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